プライベートロジックとコモンセンス

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人間にはその人特有の価値基準があります。それをアドラー心理学ではプライベートロジックと言います。
それに対して、世間一般に通用する価値基準もあります。それをコモンセンスと呼んでいます。
プライベートロジック≠コモンセンスの人は、世の中を生きていくのに苦労します。
コモンセンスを持っていると便利です。ただし、便利なだけです。コモンセンスは決して万能な真理ではありません。

このことは上手に生きるかどうかの問題です。個人のプライベートロジックはそれはその人にとって美しい価値観ですし、それが通用する世間が相手であれば問題はないということになります。
逆に、対象になる世間で通用しているコモンセンスを読み取り採用する能力が必要な場合もあります。世間はあるときは小集団ですし、あるときは大きな社会・国家です。
プライベートロジック≠コモンセンスの人は、世の中を生きていくのに苦労するでしょう。コモンセンスをたくさん持っていると便利です。ただし、便利なだけです。コモンセンスは決して万能な真理ではありませんので、コモンセンスに盲従すると損をしたり失敗したりする場合が当然あります。

でも、コモンセンスが分かっても、それに従いたくない場合もあります。その場合は、自分のプライベートロジックが通じる社会を見付けて所属するか(俗に言う似た者同士が集まるのがその例です)、孤高の人でいることになります。

あなたのプライベートロジックはそれはあなたにとって美しい価値観だと思います。そして、それが通用する世間が相手であればそれはそれで問題なく時間が過ぎるでしょう。逆も然りです。したがって、社会性を豊かに身に付けるというのは、プライベートロジックを大事に(または、気付いている)にしながら、対象になる世間に応じたコモンセンスを持つ(時には読み取り採用する)素養が必要なのかもしれません。
コモンセンスを上手に理解し採用することを「空気を読む」などと言うようです。プライベートロジック < コモンセンスであって、かつ大事な局面ではプライベートロジックを封じてコモンセンスを使って対処することができると楽に世の中を生きていけるでしょう。