人間を理解する時の基本原則 目的の科学 ③
多くの心理学が原因論の立場から組み立てられているのに対し、アドラー心理学は目的論の立場から組み立てられていま。
「どうしたの」、「何があったの」と言います。理由を探ろうとしているのですが、これはふつう過去に発生した出来事を聞いています。聞かれた人も、過去の出来事を答えます。そうしたのは過去に起因していると考えるからです。これが原因論の立場です。
心理学の黎明期、原因論の立場から心理学を推進するフロイトに対峙し、「原因はいくつもあるだろう。しかし、現在がどこからきたかが問題ではなく、どこへ向かうかが重要である。」と言い、行動の目的こそ、人間を援助するためにはに有効であると主張しました。
もし、子どもがある不適切な行動をしていたとします。それは、必ず決まった目的があるのです。
「行動の目的」が分かると、問題にどのように対応すればよいかが分かります。