3つのライフタスク 仕事、交友、愛(家族)

アドラーがライフタスクを社会、仕事、愛の3つで説明したのに対して、現代のアドラー心理学では、仕事、交友、愛の3つに整理しています。国によっては、この他、宗教のタスクを設定しなければならない場合もありますが、日本は概ねこの3つで大丈夫です。
この3つは論理学的に整理することになっています。野田俊作先生がこの話をする時、「論理学的に完全に3つに分類できるんですよ。これ以外はないんです。」と指を一本立ててニコニコしておいででした。論理的な世界は、先生にとって美しい世界なんだろうな♪
以下のように整理すると、そのどこにも入らないとか、交友と愛の中間というものはなくなり明快に整理できます。その人がどのタスクに躓いているかはっきりします。
まず、2つの対立軸を考えます。一つが時間の永続性、一つは運命の随伴性です。これを掛け合わせると図のように3つの場合が生じます。
1つめが、「時間が永続性なし」かつ「運命の随伴性なし」、2つ目が、「時間の永続性あり」かつ「運命の随伴性なし」、3つめが、「時間の永続性あり」かつ「運命の随伴性あり」の3つの場合があることになります。これ以外はありません。
この1つめが「仕事のタスク」になります。時間的に永続しない人間関係です。例えば、接客の関係、学級の友達、塾の友達、近所の関係、嫌いな人との関係等です。これらの人は結構たくさんいます。上手にうまくやることは大事なことです。うまくやれないと悩ましいことになります。
2つ目は、「交友のタスク」と名付けます。(アドラーの分類にはない)友達は、きっと学校が終わってからも関係が続きます。卒業してからも関係が続きます。きっと、どちらかが死ぬまで続くでしょう。でも、運命までは繋がっていません。この人とはずっと繋がっていたいと思う人はいますか?また、どうやったらそんな人を作れるのでしょう。青年期以降は大事な問題になってきます。もちろん年を重ねてもね。
3つめは、「愛のタスク」です。いつまでも続き、運命が同じになることを考えて男女は一緒になるのでしょう。恋人と結婚の相手は違うと言われることがありますが、愛のタスクで考えると理解できますね。お子さんとは運命で繋がっていますか?そうであれば、愛のタスクです。