不登校2

「不登校対応マニュアル」というものがあります。学校はその線で不登校を考え、不登校を理解し、不登校児に対応してくださいます。この「不登校対応マ・・・」については機会を別にするとして、不登校についてアドラー心理学の基本公式(基本前提)に照らして考えてみたいと思います。
【目的論】
日本アドラー心理学会の学会誌アドレリアン第1巻第1号に野田俊作の目的論についての論文が掲載されました。以下その抜粋です。
「人間の行動にはすべて理由がある」というのが20世紀の心理学の共通した考え方です。(中略)ここで注目したいただきたいのが『理由』という言葉です。一般には『理由』というのは『原因』のことだと考えられています。つまり「人間の行動のすべてには原因がある」と考えるのがふつうの心理学です。
アドラー心理学も「人間の行動にはすべて理由がある」と考える点では他の心理学理論と共通しています。ただちがうのは、『理由』という言葉を、原因ではなく『目的』と考えるところです。
「人間の行動にはすべて目的がある」と考えるのがアドラー心理学の第一の基本前提であり、『目的論』と呼ばれています。
人間にはその人特有の目的追求のクセがあります。それをライフスタイルと名付けています。人間はふつうライフスタイルの反する行動はできません。そう考えると不登校という行動も今までとはちがって見えてきます。

【全体論】
人間はその人固有の目標に向かって生きているのですが、その時その人全体が目標に向かっていきます。心も体も、理性も無意識も一丸になって生きていきます。決して矛盾しません。こう考えるのがアドラー心理学の全体論的な目的論です。
世間は、アドラー心理学以外の心理学の影響を強く受けていますので、人々の多くは心と体は矛盾していると思ってます。ですから、見た目は矛盾しているようでも実は巧みに協力し合っているのがわかります。
全体論の立場を取らないカウンセラーさんの、「本当は学校に行きたいのだけど、○○なので行けないのです。」はよく聞くセリフです。心と体は矛盾しているというわけです。子どもがこのように言わなくても聞き正しているうちにこのような結論になることは多いようです。
しかし、行動には目的があって、心と言葉、無意識と体は不思議に協力し合うとアドラー心理学のカウンセラー思っていますので、まったくちがった話の展開になるのです。
これに関しては、ここここを参照なさってください。


 

コメントを残す