アドラー心理学の勇気について ②

ver.20241023

 アドラーは、”個人はその人の固有の人生を勇気をもって生きることが健康な姿だ”としました。
 人間は社会に生きる必要があります。ということは、社会から何らかの要求があるということです。それに顔を背けずに応えていく姿が、勇気ある姿です。

 この状態を彼は他の言い方で”社会にenbedしている状態”と言うことがありました。 聞き慣れない英単語です。元々は、einbettenというドイツ語から来ています。「組み込む」とか「埋め込む」という意味になります。感じからしたら、モザイクのパーツがパチッとはまっている感じがぴったりときます。それを英語に直訳しています。
 彼が言いたかったのは、社会と関係しながらその一部を担う。あなたがいないと困る、あなたがいないと成り立たないという感じでしょうか。モザイクがはまる場所は、ある特定の形をしています。しかし、自分がそのままだったらはまらない場合、あるところは出し過ぎずに突き出して、あるところは上手に引っ込めてその場所に応じた形にするとぴったりとはまります。はまると全体が完成します。全体はすべてのパーツのそういう姿で存在します。

アドラー心理学の勇気について ③